2026/01/30
「不思議と安心したら痛みが軽くなった」 「説明を聞いて納得しただけで体が楽になった」 このような経験はありませんか? 東金市でも、外傷後や慢性痛の患者さんからよく聞く反応です。これは偶然でも、気のせいでもありません。そこには、脳と神経のはっきりした仕組みがあります。 私たちが感じる痛みは、筋肉や関節そのものではなく、最終的に脳が判断して作り出している感覚です。外傷や強い痛みを経験すると、脳は「また傷つくかもしれない」と学習し、体を守るために警戒モードに入ります。この状態では、実際の損傷がなくても、少しの刺激で痛みを強く感じやすくなります。 不安や恐怖があると、交感神経が優位になり、筋肉は緊張し、呼吸は浅くなります。血流や感覚の調整もうまくいかなくなり、神経はさらに過敏になります。その結果、痛みは「増幅」されてしまいます。つまり、不安は痛みを作り出すスイッチになり得るのです。 一方で、安心すると体には逆の変化が起こります。呼吸が深くなり、筋肉の緊張が抜け、副交感神経が働きやすくなります。脳は「今は安全だ」と判断し、過剰だった警戒を少しずつ解除していきます。このとき、痛みを出す必要がなくなり、自然と症状が軽くなるのです。 重要なのは、これは「気持ちを切り替えたから治った」という話ではないということです。安心とは、神経と脳が安全だと判断できた状態を指します。姿勢が安定する、体の感覚が整う、無理なく動ける。こうした体からの情報が増えるほど、脳は安心しやすくなります。 だからこそ、痛みがある時に必要なのは、我慢や根性ではありません。体が安心できる環境と刺激を積み重ねることです。安心は、痛みを抑え込むものではなく、痛みが出なくてもいい状態を脳に思い出させるスイッチなのです。 東金市で、外傷後や慢性的な痛みがなかなか改善しない方は、「まだ治っていない」のではなく、「まだ安心できていない」だけかもしれません。痛みが減るきっかけは、体と神経の中にすでに用意されています。