背中のハリ・痛みの正体〜呼吸筋と姿勢の関係を探る〜
2025/10/31
「背中が張ってつらい」「肩甲骨の間が痛い」──こうした訴えは多くの方に見られます。 しかし、その原因は“筋肉のこり”だけではありません。実は「呼吸の仕方」や「姿勢の崩れ」が深く関わっているのです。 ● 背中を支える“呼吸筋”とは 呼吸のたびに動くのは肺ではなく、肺を取り囲む筋肉たちです。代表的なのは「横隔膜」「肋間筋」「前鋸筋」「広背筋」など。 これらの筋肉は、息を吸う・吐くたびに胸郭(肋骨まわり)を拡げたり締めたりして呼吸を助けています。 ところが、デスクワークやスマホ姿勢などで背中が丸まると、肋骨の動きが制限され、呼吸筋が硬くなります。 すると、呼吸が浅くなり酸素の供給が減るだけでなく、背中の筋肉に「常に力が入った状態」が続いてしまうのです。 ● 姿勢と呼吸の悪循環 猫背姿勢になると、頭が前に出て胸郭がつぶれます。 この状態では横隔膜が十分に動けず、呼吸が浅くなるため、身体は「補助呼吸筋」と呼ばれる首や肩、背中の筋肉を使って呼吸を助けようとします。 結果的に、肩や背中の筋肉が過緊張し、ハリや痛みにつながってしまうのです。 また、呼吸が浅くなると自律神経のバランスも乱れやすくなり、「常に緊張モード(交感神経優位)」が続きます。これも筋肉のこりや痛みを強める要因の一つです。 ● 改善のカギは“呼吸を取り戻す”こと 背中のハリを解消するためには、単にマッサージで筋肉をほぐすだけでなく、 「呼吸筋をしっかり動かせる身体」を取り戻すことが大切です。 たんぽぽ整骨院では、 背中や肋骨まわりのファシア(筋膜)調整 横隔膜の可動性を高める呼吸アプローチ 胸郭を拡げる姿勢矯正 などを組み合わせ、「呼吸と姿勢の連動」を整えていきます。 背中のハリが続く方の多くは、“筋肉そのものの問題”よりも“使い方のクセ”が根本原因です。 呼吸が深くなり、胸郭が自由に動くようになると、背中のハリも自然と軽くなります。 ● まとめ 背中のハリや痛みの正体は、呼吸と姿勢の乱れによる「呼吸筋の疲労」。 深い呼吸ができる身体を取り戻すことで、痛みのない、軽やかな背中を手に入れることができます。 慢性的な背中のハリでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。 呼吸を整え、姿勢を整え、身体の内側から軽くしていきましょう。