ストレスと姿勢が繋がる理由
2025/12/08
「ストレスが溜まると姿勢が悪くなる」「肩こりや腰痛が増える」 こんな経験はありませんか? 実はストレスと姿勢は、自律神経と脳脊髄液の流れを介して密接に繋がっています。 ■ストレスが自律神経を乱し、姿勢に影響する ストレスを受けると、身体は「防御モード」に切り替わり、 交感神経が優位になります。すると… 呼吸が浅くなる 胸郭が固まる 首・肩の筋肉が緊張する 反り腰や猫背になりやすい という変化が起こり、結果として姿勢が崩れます。 特に現代人は、デスクワークやスマホ操作で浅い呼吸が常態化しており、 ストレスと相まって慢性的に交感神経が優位になりがちです。 ■脳脊髄液の流れもストレスで滞る 脳と脊髄を循環する「脳脊髄液」は、 神経の栄養補給・老廃物排出・自律神経の安定に関わる重要な体液です。 ストレスが続くと… 頭の筋膜が固くなる 首の緊張で上部頸椎がロックする 背骨の揺らぎが減る これらによって、脳脊髄液の循環が低下し、 頭痛・めまい・不眠・倦怠感などが出やすくなります。 つまりストレスは、筋肉だけでなく神経の働きそのものに影響を与え、 姿勢の乱れをさらに強めてしまうのです。 ■姿勢が悪いほどストレスが抜けにくくなる悪循環 姿勢が崩れると、逆にストレスが抜けにくくなるという研究もあります。 理由は以下の通りです。 猫背:肺が広がらず呼吸が浅い → 副交感神経が働かない 首が前に出る:自律神経の中枢(上部頸椎周囲)が緊張 胸郭が固い:交感神経幹が圧迫されやすい 骨盤の傾き:内臓が圧迫され、身体が“緊張しやすい体質”になる つまりストレスによって姿勢が崩れ、 崩れた姿勢がさらにストレスを呼び込むという負のループが起こります。 ■当院で行うアプローチ(機能神経学的観点) 単に「姿勢を整える」だけでは、ストレス由来の不調は改善しません。 当院では以下のステップで、神経バランスを整えます。 神経の左右差評価(パトリックテスト、肩の挙上テスト) 足根骨のモビリゼーションで固有受容器を活性化(末梢から中枢へ) トムソンテクニックで骨盤・胸椎・頸椎を調整し、姿勢の軸を再構築 上部頸椎(特にC2)へのプレッシャー刺激で自律神経をリセット この流れは、 「末梢 → 姿勢軸 → 中枢(自律神経)」 という一貫した神経調整で、 ストレスに強い身体づくりを目的としています。 ■まとめ ✔ ストレスは姿勢を確実に崩す ✔ 自律神経の乱れ・脳脊髄液の滞りが不調を生む ✔ 姿勢が悪いほどストレスに弱くなる悪循環 ✔ 神経バランスを整えることで根本改善が可能 ストレスによる肩こり・頭痛・息苦しさ・不眠でお悩みの方は、 自律神経と姿勢の両面から見直すことが重要です。