2026/02/13
ケガや痛みが落ち着いてきた「回復期」。 実はこの時期こそ、最も判断を間違えやすいタイミングです。 回復期に一番やってはいけない判断。それは、 「痛くない=もう完全に治った」と決めつけることです。 痛みは体の回復を知らせる“唯一の指標”ではありません。炎症が落ち着き、脳の警戒レベルが下がると、痛みは先に減少します。しかし、筋肉の出力バランス、関節の安定性、神経の過敏状態などは、まだ完全に整っていないことが多いのです。 この段階で急に運動量を戻したり、強度を上げたりするとどうなるでしょうか。 体は「動ける」と判断しても、内部では準備が不十分なまま負荷がかかります。その結果、数日後に痛みがぶり返す、別の部位に症状が出る、慢性痛に移行する――という流れが起こります。 もう一つ多いのが、逆の判断です。 「少し違和感がある=まだ壊れている」と考え、必要以上に安静にしてしまうことです。回復期の軽い違和感は、組織が再適応している過程で起こる正常な反応であることも少なくありません。ここで動きを止めすぎると、神経の警戒モードが長引き、回復が遅れてしまいます。 つまり回復期は、 「ゼロか100か」で判断してはいけない時期なのです。 大切なのは、 ・動きの質は戻っているか ・左右差は残っていないか ・疲労後に痛みが増していないか といった“回復の段階”を客観的に見ることです。 当院では、痛みの有無だけでなく、神経の興奮度や動作パターンを評価しながら、段階的に負荷を戻します。回復期は「終わり」ではなく、「再発しない体を作る仕上げの期間」です。 ここでの判断が、その後の数ヶ月を左右します。 焦らず、止めすぎず、正しい順番で整えていきましょう。