足首の可動域が姿勢を変える?〜体幹との意外なつながり〜

  • HOME
  • お知らせ
  • 足首の可動域が姿勢を変える?〜体幹との意外なつながり〜

2025/10/22

「足首が硬い」と聞くと、単にストレッチ不足や運動不足をイメージする方が多いかもしれません。 しかし実は、足首の動きが悪くなると、体幹や姿勢全体のバランスまで崩れてしまうことをご存じでしょうか? 立った状態で私たちの体を支えているのは、足の裏から始まる「支持機構」。その最初の関節が“足首(距腿関節)”です。 足首が硬くなると、地面からの力(床反力)をうまく吸収・伝達できなくなり、膝や骨盤、背骨にまで余計な負担がかかります。 つまり、**足首は全身の姿勢を支える“土台の関節”**なのです。 さらに機能神経学的に見ると、足首には多くの固有受容器(位置や動きを感知するセンサー)が存在します。 この情報が脊髄や小脳に伝わり、体幹や頭部の位置を微調整しています。 ところが、足首の可動域が制限されると、このセンサーの働きが鈍り、体のバランスを取る神経系の反応が遅れてしまうのです。 結果として、「猫背」「反り腰」「片足重心」といった姿勢のクセが出やすくなります。 また、足首の動きが悪い方は、歩行時にふくらはぎや太ももで代償する傾向があります。 この代償運動が続くと、下半身の筋肉が常に緊張し、慢性的な腰痛や肩こりにまでつながることもあります。 整体では、足首の関節モビリゼーションや足根骨の調整を行い、足元の固有受容器を再活性化させることが重要です。 これにより、神経系から姿勢制御が整い、自然と体幹の安定性が高まります。 当院では「末梢から中枢へ」という順序で神経バランスを整えることで、より根本的な姿勢改善を目指しています。 日常生活でもできる簡単なセルフケアとしては、 ・ふくらはぎのストレッチ ・足首の回し運動 ・タオルを使った足指のグーパー運動 などが効果的です。 見落とされがちな足首の柔軟性。 実は、全身の姿勢を左右する鍵を握っているのかもしれません。 「最近、姿勢が崩れやすい」「立っていると疲れる」という方は、まず足首の動きをチェックしてみてください。