外傷後に「力が入らない」理由とは?

2026/02/18

「骨はくっついたのに力が入らない」 「痛みは減ったのに踏ん張れない」 「ケガした側だけ力が弱い感じがする」 このようなご相談はとても多いです。 実はこれ、筋力低下だけが原因ではありません。 ① 痛みは“ブレーキ”になる ケガをすると、体はその部位を守ろうとします。 痛みの情報は神経を通って脳へ伝わり、脳は「これ以上負担をかけないように」と無意識に筋出力を抑制します。 これを**疼痛抑制性筋抑制(AMI:Arthrogenic Muscle Inhibition)**と呼びます。 特に膝や足関節の外傷後は、筋肉自体は問題がなくても、神経の指令が弱くなり「力が入らない」状態になります。 ② 固有受容器の低下 関節や靭帯、筋肉には「固有受容器」というセンサーがあります。 これは ✔ 関節の角度 ✔ 伸び縮み ✔ 体重のかかり方 を脳へ伝える重要なセンサーです。 捻挫や打撲などでこのセンサー機能が低下すると、脳は正確な位置情報を得られず、安全のために出力を下げてしまいます。 つまり、 「壊れているから力が入らない」のではなく 「安全確認ができないから力を出さない」 という状態なのです。 ③ 神経バランスの左右差 外傷後は、痛めた側の神経活動が抑制されやすく、反対側が優位になることがあります。 すると ・患側は出力低下 ・健側は過活動 というアンバランスが生まれます。 これが続くと、患側は「使いにくい状態」が固定化してしまいます。 ④ 「治った=戻った」ではない レントゲンで異常なし。 炎症も落ち着いた。 それでも力が入らないのは、神経系がまだ回復していない可能性があります。 当院では ① 神経バランスの評価 ② 足部など末梢からの感覚入力の再活性化 ③ 骨盤・頸椎のバランス調整 ④ 中枢神経への刺激 という流れで、「出せる状態」に整えていきます。 まとめ 外傷後に力が入らない理由は、 ✔ 痛みによる神経ブレーキ ✔ 固有受容器の低下 ✔ 左右の神経アンバランス が関係しています。 「筋力不足」と決めつけず、 まずは神経の状態を整えることが回復への近道です。 ケガ後の違和感や力の入りにくさでお悩みの方は、一度ご相談ください。