2025/10/13
「姿勢が悪いと見た目が悪い」──そう思っていませんか? 実は猫背は、見た目だけでなく“内臓の働き”にまで影響を及ぼす、身体全体のバランス異常なのです。 猫背とは、背骨が丸まり、頭が前に出て、肩が内側に巻き込まれた状態のこと。現代ではスマートフォンやデスクワークによって、長時間この姿勢を取り続ける人が増えています。 背骨は「身体を支える柱」であると同時に、「神経の通り道」でもあります。背骨の中には脊髄が通り、そこから全身の臓器・筋肉・血管をコントロールする自律神経が枝分かれしています。つまり、背骨のカーブが崩れると神経の伝達にも影響が出てしまうのです。 特に猫背では、胸椎(背中の真ん中あたり)が後方に丸くなり、胸が閉じた状態になります。すると、呼吸が浅くなり、横隔膜の動きが制限されます。横隔膜は“呼吸筋”であると同時に、“内臓をマッサージするポンプ”のような役割を持っています。動きが悪くなると、胃腸や肝臓などの働きが低下し、消化不良や倦怠感につながってしまうのです。 さらに、猫背姿勢では交感神経が優位になりやすく、常に「緊張モード」が続きます。これもまた胃腸などの副交感神経支配の臓器にブレーキをかけ、内臓機能を下げる要因になります。 当院では、まず背骨のアライメント(配列)を整えることで神経伝達をスムーズにし、姿勢と自律神経のバランスを回復させます。 特に胸椎や頸椎の可動性を改善することで、呼吸が深くなり、結果的に内臓の働きが活性化していくケースも多く見られます。 「最近、胃腸の調子が悪い」「寝ても疲れが取れない」「姿勢が気になる」 そんな方は、もしかしたら“姿勢”が原因かもしれません。 猫背は放っておくと慢性疲労や代謝低下にもつながります。 身体の歪みを整えることで、見た目も内側も健康にしていきましょう。